強制徴用:反対から一転、一方的に韓日企業拠出基金案を発表した韓国政府

  • 2019.06.20 Thursday
  • 16:47

強制徴用:反対から一転、一方的に韓日企業拠出基金案を発表した韓国政府

強制徴用:反対から一転、一方的に韓日企業拠出基金案を発表した韓国政府

 

 韓国外交部(外務省)は19日、強制徴用を巡る賠償問題の解決策として、韓日の企業が資金を拠出し、強制徴用訴訟で勝訴が確定した被害者に慰謝料相当額を支給する内容の「被害者支援案」を提示したが、日本側が拒否した。外交部の提案は「司法機関の判断であり、政府は関与できない」として、「被害者基金」創設案に反対してきた青瓦台(大統領府)と調整を行った結果だ。主要20カ国・地域(G20)首脳会議を控え、急に持ち出した提案だったが、日本は「韓国が請求権協定に違反している」とするこれまでの立場を変えなかった。強制徴用問題で韓日が決裂し、韓日首脳会談は正式なものではなく、略式で行われる見通しとなった。

 

 外交部の提案は訴訟当事者である日本企業、1965年の韓日請求権協定で恩恵を受けた韓国企業が資金を拠出し、財源を確保した上で、判決が確定した被害者に慰謝料相当額を支払うとする内容だ。韓国ではポスコ、KT、日本では日本製鉄(旧新日鉄住金)と三菱重工業などが対象企業だ。韓日企業が参加する「被害者基金」案は昨年10月末、強制徴用問題の判決直後から外交当局が検討してきた。しかし、今年1月に青瓦台の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官(当時)が「発想自体が非常識だ」として公に反対した。金報道官は「政府は強制徴用の被害者に関する大法院(最高裁に相当)の判決を尊重するというのが基本的な立場だ」とし、外交部もその後は「大法院の判決を尊重する」との見解を繰り返し表明してきた。外交部当局者は一度断念した案が復活したのではないかとの指摘について、「関係官庁による十分な協議を行った。当時と現在の状況は異なる」と説明した。青瓦台と一部の徴用被害者、専門家の意見を集約し、「妥協案」へと一歩譲歩し、外交部がそれを日本側に公式に提案したものと言える。

 

 

 しかし、日本の外務省から「拒否」という回答が出るまで1時間もかからなかった。午後4時に韓日企業の被害者支援案に言及した韓国外交部当局者の記者説明が始まり、4時11分に外交部のウェブサイトに関連報道資料が掲載された後、その30分後に日本の外務省幹部が「(韓国側の提案を)受け入れることはできない」と語ったとする共同通信の報道が流れた。外務省の大菅岳史外務報道官は「韓国の国際法違反の状態を是正することにならず、解決策にならない。仲裁に応じるよう韓国政府に求める立場に変わりない」の述べ、韓国側に立場を伝えたことを明らかにした。ソウル大国際大学院のパク・チョルヒ教授は「政府が日本側と十分な事前協議もなく、一方的に発表してしまったものだ」と指摘した。韓国政府が対日外交を放棄したわけではないという正当性確保が狙いではないかとの見方だ。

 

 ただ、日本の河野太郎外相は「問題解決のための韓国政府の努力はありがたく思う」と述べ、含みを残した。韓国政府関係者も「韓日首脳会談とは別で、この問題は引き続き協議されることになる」と語った。

 

 

■G20を控えた後手の対応

 東京の外交筋は「日本は韓国の意図的な『無視戦略』にかなり腹を立てている。G20での韓日首脳会談開催にもこの問題が絡んでいる状況だ」と話した。日本政府はこれまで韓日請求権協定に従い、▲外交ルートを通じた協議▲両国が指名する仲裁委員会の設置▲第三国を通じた仲裁委員会の設置−−などを要求してきた。菅義偉官房長官は「韓国に仲裁委員会の設置に応じるよう強く求めたが、韓国政府が請求権協定上の義務を果たさず遺憾だ」と述べ、第三国を通じた仲裁委員会設置を呼び掛けた。

 

 

 G20での韓日首脳会談開催は依然不透明な状況だ。産経新聞は韓日首脳の接触があいさつを交わすか、立ち話をする程度にとどまる見通しだと報じており、略式会談のレベルにも満たない可能性が出てきた。韓国政府関係者は「首脳会談と強制徴用問題は別件だが、現在両国の状況は公式な二国間会談を開くのは難しい方向へと向かっているようだ」と述べた。日本が積極的でなければ、韓国政府も会談にはこだわらない姿勢と言える。G20の開催国である日本は全ての参加国と二国間会談を行うのは難しい状況にあり、韓国政府も米中などと協議すべき差し迫った外交課題があるからだ。国立外交院の尹徳敏(ユン・ドクミン)元院長は「韓国政府がG20を控え、あわてて強引な手段に出た状況だが、取り掛かるのがあまりに遅かった面がある」と指摘した。

 

東京=李河遠(イ・ハウォン)特派員

 

 

 

 

 

 

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